2026-07-25 定例会報告

2026年7月25日(土)に開催されたマーケティング実践研究会定例会では、情報発信チームから、これまでの中小企業への支援実績をもとに、アンケート分析手法の紹介と、中小製造業のデジタルマーケティングの事例紹介が行われました。会員の興味のある分野であったため、非常に活気ある例会となりました。

1.実施概要

開催日時

2026年7月25日(土) 14:00-17:00

開催場所

神奈川近代文学館 中会議室

1. アンケート分析の手法(情報発信・水本 繁会員) 

 アンケート分析の手法として、テキストマイニング(自由記述分析)による、文章データから有益な情報を抽出する、ワードクラウド、共起ネットワーク、感情分析、コレスポンデンス分析が紹介されました。文脈の誤解釈や個人情報保護、日本語特有の曖昧さへの配慮が必要ですが、AIとの組み合わせにより、現場の声や潜在的課題を可視化し、経営やリスク管理、製品開発などの意思決定を支援する重要な技術となることが報告されました。

2.中小製造業のデジタルマーケティング事例紹介(情報発信・小川 直樹会員) 

A社は、地方で大型モーターやポンプの整備・修理、コイル製作を手がける従業員約30人の企業です。高い修理技術を持つ一方、既存顧客への依存、営業人員の不足、遠隔地の見込み客との接点がないことが課題でした。しかし、新品モーターの納期長期化や、高度な修理に対応できる同業者の減少により、「遠方から送ってでも直してほしい」という全国的な需要が生まれていました。

そこで、まずホームページをマーケティング、デザイン、SEO、顧客との関係構築、セキュリティなどの観点から診断。自社の強みと顧客の課題を整理し、評価を26点から96点へ改善しました。また、業種だけでなく企業属性と担当者の悩みを組み合わせたペルソナを設定。「コイル巻き替え」など、顧客が実際に検索する専門キーワードを軸に記事を作成し、検索連動広告も活用しました。

Webで見込み客を発見・育成し、問い合わせ後はオンラインで打ち合わせ、必要な段階で訪問する流れを構築。メールマガジンやGoogleフォーム、スプレッドシートを使い、顧客・案件情報も一元管理しました。その結果、月間ユーザーは230人から3,000人へ増加し、全国から月4~6件の新規受注、数百万円の売上を獲得しています。

本事例が示すのは、高額なシステム導入よりも、自社の強みと需要の所在を確認し、ホームページ改善、分析、情報発信、広告、対面営業を連動させることの重要性です。中小企業診断士にとっても、経営者と一緒に小さく始め、成果を測りながら改善を重ねる支援の好例といえるでしょう。 

3.チーム別ワーク

  当マーケティング実践研究会では、新入会員の皆様が主体的に発表し、活躍できる機会を豊富に設けるスタンスを大切に運営しています。また、所属する各チームもそれぞれ実際のクライアントを抱え、日々の経営支援に真剣に向き合っています。そこにあるのは、「中小企業の未来に本当に必要な支援策を生み出そう」という、気概に溢れた診断士たちの熱いネットワークです。