2022-7-23 定例会報告

7月23日の定例会では当初リアルでの会合を予定していましたが、コロナ感染症の拡大により、オンラインと会場でのハイブリット定例会となりました。最初に、「中小企業ならではの情報発信方法」をテーマに、参加者によるショートプレゼン大会を実施しました。次に浅田泰崇会員から「段ボール業界の概要とカーコーティング事業」という題目で発表がありました。続いて各チームに分かれてチームの課題に基づく討議が行われました。

1.実施概要

開催日時

2022年 7月23日(土) 14:00-17:00

実施方法

オンライン会議(Zoom)形式 + 会場(かながわ県民センター)

2. 実施内容

1)「中小企業ならではの情報発信方法」

     ショートプレゼン

7月は参加会員によるショートプレゼンを行いました。テーマは、「中小企業ならではの情報発信方法」でした。対象業種・業態を絞り、会員各々が経験または支援にかかわった企業を想定し、経営者にアドバイスをするという形で発表を行いました。

中小企業は自社が提供する商品・サービスを顧客に知ってもらうために、情報発信の方法を考えるわけですが、まずは、企業としての心構えはどうあるべきか、その上で情報発信するには、どのような方法が最適なのかを考えました。発表された内容は概ね以下のとおりでした。

①   企業としての心構えについては、「自社の強みを明確にし、そのことを社員一人一人が共有していること」「お客様が知りたいと思う情報とは何かをつかんだうえで、自社のこだわりを伝える」「お客様にとってどれだけ価値があるかというユーザーメリットを具体的に示す」「コロナ禍にあってはデジタル技術を活用する、またそのための一定のコストを想定する」等の意見が出ました。

②   情報発信の方法としては、「イベント(展示会、催事イベント、社会貢献)への積極的参加で、自社の強みをしっかりお客様に伝えていく」と共に、「企業ホームページ+SNSを活用し、ストーリーのある情報発信を行う」また必要に応じて「多くの情報を伝えることができる動画を活用する」といった、会員の経験則に基づいた発表は、参加会員にとり大変参考になりました。

全体を振り返り小川会員から、「自社が伝えたいことだけを伝えるのではなく、お客様が求めるものを伝えることが大切。『自分たちの強み』と『お客様が知りたいこと』が重なる部分を伝えていければ、発信の効果が高い」という話がありました。改めて情報発信の対象となるお客様像を明確にし、自社の強みを発信するという基本を確認しました。

2)会員発表「段ボール業界の概要とカーコーティング事業」 

浅田泰崇会員

段ボール製造業の会社に勤務されている浅田泰崇会員より、「段ボール業界の概要とカーコーティング事業」という題目で発表がありました。

浅田会員は段ボール業界の中でも、貼合から製函を担う『専業メーカー』の位置にある大手段ボール会社に勤務されています。段ボール生産量は名目GDPと正の相関関係があるというデータがある一方、企業規模の違いも関係なく差別化が難しい、損益分岐点が高く利益幅がとりにくい業種ということでした。また段ボール業界内では合併・統合がすすみ、寡占化と新規産業の参入がほぼないという、成熟産業であること等、大変興味深い話を伺えました。

また、現在携わっているカーコーティング専門会社の支援内容について、カスタマージャーニーマップを作成し、クライアントの顧客となるターゲットをどう集客するか、ホームページの改善やSEO対策、広告手法を検討しているということでした。こちらは情報発信チームでも支援検討している案件であり、今後の取り組みについても経過報告が期待されます。

3)各チームの分科会活動

(1)ブランドチーム

チームメンバーの知識の底上げ、およびブランドに対する共通認識の醸成を目的として、今回の定例会から『超実践!ブランドマネジメント入門 愛される会社・サービスをつくる10のステップ(上條憲二著、ディスカヴアー・トゥエンティワン社)』の輪読を開始しました。

今回は第一章の『基本を知る』をテーマに、「ブランドとは何か」、「ブランドはどうやってできるのか」等の問いに対する答えをメンバー各々が考え、理解を深める回となりました。次回の定例会では『機運をつくる(第二章)』、『組織をつくる(第三章)』についてディスカッションを行う予定です。

(2)情報発信チーム

カーコーティング専門会社に対する支援に際して、まず何から取り組むかについて具体的なスケジュールを含め議論しました。7月に実施されたGoogleアナリティクス、SEOチェキ!等の分析ツール勉強会で学んだツールを使い、クライアント企業のホームページのキーワード検索の状況を確認しました。今後、クライアント企業のお客様はどのようなライフスタイルをもっているのか、先方社長への確認を含め、ペルソナを設定することでホームページ改善に取り組み、Webからの集客増加の支援につなげます。

(3)売上拡大チーム

本日のグループワークは、かながわ県民センターにリアル集合し、本年度の活動である「売上拡大の成功事例から読み取れるノウハウ」について、各自がまとめてくる宿題(フリーフォーマット):35件事例の業種ごとの売上拡大ストーリーを発表し、今後のまとめ方としてどのような整理が効果的かを協議し、方向づけを行いました。次回の定例会では、本日協議したフォームを利用し、各自で事例を再整理の上で発表する予定です。

(4)営業力強化チーム

営業力強化チームでは、下記のテーマに沿って、毎月各メンバーがフェイスブックの機能や活用の方法などについて説明資料をまとめ、10分程度でチーム発表していくことに決めました。

テーマ

    a.商品理解の促進

    b.採用広報

    c.イベント集客(→室担当 7月発表)

    d.カスタマーサポート

    e.リード獲得(→大島担当 7月発表)

各発表のあとの質問や意見交換を通じて、チームメンバーのSNSに対する理解度向上に資するように、必要に応じて説明内容を改善していきます。

定例会は、チームメンバーのための勉強の場となりますが、毎月メンバーが作り持ち寄った説明資料が、結果として中小企業のご支援に資するものとなればと考えています。 

3.最後に

当研究会は、新入会員に対して積極的に発表や活動の機会を得てもらおうというスタンスで運営しています。また、研究会内の各チームもそれぞれのテーマに真剣に取り組んでおり、中小企業にとって必要な支援策を生み出そうという気概に溢れた仲間が集まっています。ご興味を持たれた方は、ぜひ一度体験見学会にご参加ください。

(以上)