2021-9-25 定例会報告

9月25日の マーケティング実践研究会では、かながわ農食支援グループ代表兼「食の6次化プロデューサー」の小林祐介氏が「日本農業に求められるマーケティング」と題して講演を行いました。

講演の後は、各チーム(1.情報発信、2.売上拡大、3.営業力強化、4.販路拡大)に分かれてそれぞれの研究課題についてディスカッションを実施しました。

1.実施概要

開催日時

2021年 9月25日(土) 14:00-17:00

実施方法

オンライン会議(Zoom)形式

2.実施内容

日本農業に求められるマーケティング

かながわ農食支援グループ代表の小林氏より、日本の農業の現状と課題の考察を踏まえて、農業に求められるマーケティングとはどのようなものかをお話しいただきました。

その中で、メディアでも取り上げられている、株式会社みやじ豚、株式会社井出トマト農園の2件の事例の紹介がありました。これまで農業では、生産者側に自由な価格決定権がなく、生産物は他の生産者と一律に取り扱われる反面、生産したものはすべて引き取られるという、マーケティングの余地がない販売ルートができていました。

この仕組みから離れて。個々の生産者が直接消費者へ届けるには、他者との差別化をどう図り、どう消費者に届けるかというマーケティング本来のコンセプトがとても重要になります。

「生産からお客様の口に届けるまでを一貫してプロデュースする」ことに成功した2件の事例に対して、会員からの多くの質問が出ました。また農業を取り巻く課題についての活発な意見交換・情報交換が行われました。

各チームのディスカッションと報告

①情報発信チーム

情報発信チームでは、A社のホームページリニューアル支援について、10月末から11月初め頃をめどにホームページを完成し、引き続き同ホームページのアクセス分析を行う計画です。

9月の訪問で、社長の想いを引き出して具体的な言葉にまとめて、トップページの大まかなデザイン、コンテンツの内容・配置について議論を重ねました。10月の訪問では、社長にも分かり易い具体的なページ画面のたたき台を用意し、意見調整をしながら全体をまとめていく予定です。11月の定例会では、成果物の発表をする予定です。

②売上拡大チーム

現在、事業再構築(業態転換)後の経営基盤整備のチェックリストを作成しております。本チェックリストは12月までに完了予定です。今月検討した項目は「顧客満足度管理」「品揃え戦略」「価格管理」「販売管理」「生産管理」の5項目でした。

事業再構築の有無にかかわらず、従業員10~20名程の小規模企業にも活用できる内容です。基本的な事項を堅実に一つずつ積み重ねていくチェックリストとして活用できます。会員メンバーの支援先での後方支援のツールとして活用することも考えております。

③営業力強化チーム

営業力強化チームは、今年度の活動テーマである「インサイドセールスによる営業力強化」に沿って、支援先IT企業の商品拡販戦略を検討しています。今月は、N社への提案として「クラウド商品の巻き返し戦略」について、4Pのフレームワークをつかって議論、検討しました。

もともと接客業向けに開発されたクラウド商品を建設業に絞り、代理店への依頼、動画広告を使ったプロモーションについて議論を行いました。

④販路拡大チーム

前月取り上げた製造業の支援先の課題解決について、議論を重ねました。課題を以下の3点にまとめ、引き続き検討を進めます。

課題1 BtoBでの新規顧客獲得

課題2 請負業からの脱却

課題3 BtoC分野への進出

3.最後に

当研究会では、新入会員に対して積極的に発表や活動の機会を得てもらおうというスタンスで運営されています。また、研究会内各チームの活動についてもそれぞれのテーマに真剣に取り組んでおり、中小企業にとって必要な支援策を生み出そうという気概に溢れた仲間が集まっています。ご興味を持たれた方は、ぜひ一度体験見学会にご参加ください。

(以上)