8月26日の定例は、冒頭に、売上拡大チームから「開発してきたコンテンツを今後どう展開していくかご意見募集」をテーマにセッションが行われました。続いて、井上美夫会員から「洋菓子店の再生に向けた改善の方向性」、佐伯克己会員から「福島県浜通りの地域創生事業」と題して、自身が携わっている案件の紹介をいただきました。その後、各チームに分かれて、分科会活動を行いました。
1.実施概要
開催日時
2023年 8月26日(土) 14:00-17:00
実施方法
オンライン会議(Zoom)形式 + 会場(Lプラザ)
2. 実施内容
売上拡大チームセッション:「開発してきたコンテンツを今後どう展開していくか」ご意見募集
セッションでは、志水さん、鈴木さんが進行役でご意見を募集する形でした。
お題 診断士コンテンツを活用し、どのような形で展開していけるか?
「見える化マネジメント~個人営業からチーム営業へ~」小倉先生作成資料をもとに説明した。①顧客の見える化、②強みの見える化、③プロセスの見える化、について詳細に説明をした。マーケティング戦略4Pと合わせて見える化を推進する。その中で顧客シートを作成し、PDCAを回す。
現地:チェックリストとしてお渡しするなどがあるのではないか?企業の具体的な行動に落とし込む必要がありそうなので資料を更新する必要があるのではないか?社長の書き込むシートを作って活用してもらうのがいいのではないか?
小泉さん:クイック診断と合わせて活用、モジュールを絞って診断するのはどうか。
吉田さん:実例を挙げたほうがより良い。
長瀬さん:ディスカッションのためのワークシート作るといいのでは?
強みを顧客視点でお伝えすることを明確に
荻野:セールスフォースなどIT導入のタイミングで情報共有で活用?
井上さん:小規模のマーケティングに応用したい
五十嵐さん:具体的な実例を欲しい。営業職のマインドについての記述があるとより良い
浅田さん:説明したものを動画に録画しておくといいのではないか
鈴木さん:実例は重要なのでブランドチームでも実例を取り上げていきたい
最後に、会話のAI分析を行い、ネガポジで見るとネガがそれなりにあり、実例に落とし込む必要がありますという結論になりました。
井上美夫会員:「洋菓子店の再生に向けた改善の方向性」
井上さんの発表は、ご自身の経歴(機械・生産技術系)をご説明した後、ケーキ屋さん(製造小売)の企業概要を説明した。財務分析を通じたPL、BS、限界利益、損益分岐点など解析した後、SWOT分析で事業分析を行う。問題から課題を分析し、改善の方向性をまとめていた。
アクションプランを作ってスケジュールとしてまとめられていた。
意見:
強みの中で味って書かれているのは?社長の認識を基にしている
借入金について大変だが、7年かかるのか?1年目で利益を出す計画
平均単価はデータがそもそもないが700円くらい?そもそも原価計算をほとんどやっていなさそう
技術承継は昔から従事しているので問題ない
毎日売切っているから廃棄損がほとんどなさそう
融資について
粗利は悪くはないが、POSレジ導入していないのでノートに記入
クレジットカードは使えるけどPOSではない
佐伯克己会員:「福島県浜通りの地域創生事業」
佐伯さんのJTBで法人営業(海外展示会、国内ツアーなど)の自己紹介後に説明。福島第一原発がある双葉町の震災後の状況の説明と帰還困難地域について
JTBで新規事業を提案することになった経緯について
デジタルマップや企業進出・研究施設の設置で新たな双葉町のコミュニティ再生をする
感想:
処理水放出に関連した中国の禁輸に対抗する「日本人、魚を食べましょうキャンペーン」につなげたい
デジタルマップにより付加価値付けてVR技術を利用してマネタイズなども可能ではないか?
震災遺構がなくなっていて、貴重だし、社会の授業と連携することも考えうる。→震災遺構のアーカイブをどう残すかが課題になっている。
海外への発信や、インバウンドからのフィードバックができると良い
新事業開発チーム
EV補助金の活用を前提とした支援活動を継続しておりましたが、7月度例会前に当該補助金の申請受付が終了してしまいました。本補助金の競争率の高さや競合のスピード感に対する警戒感の不足を反省し、今後の活動に活かします。
今後の方針は、補正予算(例年、11-12月予算編成、1月国会審議、4月執行)での補助金復活を見越して準備を整えていくなども含め、支援先企業様のご意向を踏まえてつつ決定しようと考えています。
ブランドチーム
先月同様、引き続き「ブランディング事例コンテスト」の入賞事例の紹介(1件)を実施いたしました。
1.株式会社リクルートライフスタイル(伊藤さん)
じゃらんやホットペーパービューティなどを扱う株式会社リクルートスタイルのPOSレジアプリであるAirREGのブランディング成功事例。
これまでリクルートが得意とする「営業マンによるPush型拡販」ではなく、認知の質と量を上げ、Pull型ビジネスの実現のために、戦略的なブランディングを行った。
ブランディングの目的は下記となるが、特に印象的だったのは、アカウント数増加という明確なKPIの設定と、ブランド認知率やブランドイメージを定量的に測定、見える化して参加メンバーが客観的に進捗を確認するようにしたところ。
①圧倒的認知率向上と、カテゴリ別純粋第1想起率のアップ
②ブランディングを明確にビジネスに結び付ける事
③ブランド投資に懐疑的な経営陣や、ブランド理解の薄いエンジニア等へのメンバーの意識改革。
AirREGは単なるPOSレジに留まらず、包括的な事業者の業務・経営支援サービスとして様々はAirシリーズがリリースされており、デザインの段階からブランディング効果を見込んでいる。
顧客やメンバーとの情報は双方向化しており、従業員家族も顧客化して働きやすさを実現している。
<ディスカッション>
・時間の制約から今月の発表は1件のみ。鈴木さんの発表は9月に延期。
・ブランディング事例発表後には、ブランド実践支援を行う予定であるが、実際の
企業のブランディング支援は難しい。来月の定例会にて相談を行う。
・10月にはブランドチームの発表があるため、発表内容については来月の定例会
にて相談する。
以上
情報発信チーム
情報発信チームでは「ビジネスの課題と可能性を顧客視点で」設定できるようになるために、9月までの予定でカスタマージャーニーマップの制作に取り組みます。8月の定例会では、7月に引き続きチームで一つのカスタマージャーニーマップを作成するための下準備を行いました。
対象企業は小川さんの顧問先のM社になったので、小川さんから下準備としてツール類の確認とベースになるテキストの紹介をされました。その後、M社概要とその商品(メカブ)の概要や強みの説明、今までの広告・宣伝状況の説明を受けました。ペルソナのターゲット設定の部分ではデモグラフィック、サイコグラフィックなどの要素を織り交ぜながら説明を受けました。
次回は複数のセグメントがあるうち、既存と新規のターゲットを1つずつに絞りスタートとゴール設定を決め、ペルソナを作りこみカスタマージャーニーマップを作ります。
売上拡大チーム
売上拡大チームでは、先月に引き続き、過去に作成したコンテンツについて、新しいメンバーになった方々に紹介するとともに、内容の確認及び共有を行っている。今回共有したコンテンツは以下のとおり。
■売り上げ拡大への道
「売り上げ拡大への道」は令和2年度のよろず支援拠点の成果事例集の売上拡大の30事例について、B2B【①卸売業、②製造業(モノを提の、モノ以外)】/B2C【③サービス業(サービスを提供、モノを提供、食品)、④卸売業、⑤製造業(モノを提供、モノ以外)】の5つのカテゴリーに分けて成功のエッセンス(「狙い」→「方策」←「ポイント」)の抽出を行ったもので、テクニカルショーヨコハマ2023においても講演を行っている。今回は、当時の作成者から簡単に説明を受けるとともに、講演の動画を視聴して内容を再度確認した。
その後、活用のあり方等についてディスカッションを行ったが、このまま活用するのは難しいので、チェックシート等の活用しやすい形に落とし込んでいく必要があるとの見解でおおむね一致した。
3.最後に
当研究会では、新入会員に対して積極的に発表や活動の機会を得てもらおうというスタンスで運営されています。また、研究会内各チームの活動についてもそれぞれのテーマに真剣に取り組んでおり、中小企業にとって必要な支援策を生み出そうという気概に溢れた仲間が集まっています。ご興味を持たれた方は、ぜひ一度体験見学会にご参加ください。
(以上)