2022-11-26 定例会報告

11月26日の定例会はオンラインとリアル会場でのハイブリッド開催となりました。最初に、情報発信チームのセッション、鈴木 湧也会員から「エネルギーとDX」、小泉 孝朗会員から「原発被災地の今、企業経営との関連」という題目で発表がありました。後半は、各チームに分かれてチームのテーマに沿って討議が行われました。

1.実施概要

開催日時

2022年 11月26日(土) 14:00-17:00

実施方法

オンライン会議(Zoom)形式 + 会場(県民センター)

2. 実施内容

1)情報発信チームセッション

研究会ホームページ活用の目的、情報発信先、これから登録できるコンテンツ、運営体制などについて、研究会会員のご意見やアイデアを伺うためにアンケートフォームを実施した。

まず、「研究会ホームページ活用目的」については、研究会会員同士の情報共有に留まらず、新人募集・分科会で発信したコンテンツを外部に宣伝するという「プロモーション目的」と回答する人が大半であった。

また、「情報発信先」については、全国の中小企業診断士・他士業、中小企業支援機関、さらには中小事業者までという回答が多かった。

「あなたが自ら作成できるコンテンツ」の問いに対しては、分科会で作成したコンテンツとの回答が大半。さらに自身のアピールに役立つプロフィール情報、得意分野を活かしたコラム記事という回答が約半数あった。

さらに、「ホームページの運営方法」については、分科会用のページを設けることには賛成であるが、特定のメンバーにコンテンツ作成の負荷が集中しないように、また、コンテンツの質を保つためのチェックが必要との意見があった。本日は通信状態が悪かったため、会員間で十分な意見交換ができなかったため、本件、継続検討となった。

2)会員発表「エネルギーとDX」鈴木 湧也会員

某ガス会社で業務改革の企画・運営に携わる鈴木湧也会員から、担当されている事業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みを紹介頂いた。

鈴木会員によれば、DXとは「ITを使って変化を起こし、売り上げや利益を伸ばす仕組みを作ること」、最終的には「顧客価値を生み出す」取り組みと捉えていて、この点を重視して活動をされているということであった。

具体的には、「自社内部の工事進捗管理プロセスの電子化」を成功させた後に、この成果を基に、「工事・設備点検アプリの外販」に展開することによって、自社の成果を、顧客が享受できるように取り組まれているとのことだった。

仕事以外にも「結婚式のスピーチならば私に任せてください」という鈴木会員の特技・幅広い趣味が印象的な発表であった。

3)会員発表「原発被災地の今、企業経営との関連」小泉 孝朗会員

小泉 孝朗会員は、某商事会社に入手以来、米国の事業投資先、研究開発ベンチャーとの協業などJVや新規事業開発を幅広く手掛けられてきた。また、福島原発被災地支援の官民合同組織に出向されて、被災地の復興支援に尽力された後、独立されて、現在は、合同会社 K-Consultationを立ち上げて活動されている。

小泉会員からの発表では、前職の経験を基に、被災地の現状と「福島イノベーション・コースト構想」など復興地において、新たな産業基盤構築を目指す国家プロジェクトを紹介頂いた。さらに、それに関連する行政と企業の連携、人材育成などの課題などもご紹介いただいた。小泉会員の「皆さんも(支援先と)被災地を見に行ってください」「経営に関する示唆も大きいと思います」のお言葉が心に刺さる発表であった。

4)各チームの分科会活動

(1)ブランドチーム

7月から開始しましたチームメンバーの知識の底上げ、およびブランドに対する共通認識の醸成を目的とした、『超実践!ブランドマネジメント入門 愛される会社・サービスをつくる10のステップ(上條憲二著、ディスカヴアー・トゥエンティワン社)』の輪読を実施しました。

今回は第六章『ブランドの基盤をつくる』をテーマに、ブランドのビジョン・ミッション・バリューについてや、ブランド・ステートメントに対する理解を深めました。次回の定例会では第七章についてディスカッションを行う予定です。

(2)情報発信チーム

分科会メンバーより、近況報告と、今後約半年間の分科会テーマでやりたい事を述べてもらった。その結果、分科会メンバーが11月から支援を開始した東北地方の食品加工卸M社のBtoCマーケティング支援をテーマとすることになった。

M社は、従来、地元の海産物を仲卸、スーパー、小売店に納めていたが、コロナ禍の影響もあり業務用の需要が低迷しているため、ECサイトによるネット販売を昨年11月より開始した。ネット販売用に食品パッケージの改良(解凍が容易、冷凍庫に簡単保管できる)も行ったが、23年6月度の経営計画を達成するためには、毎月100ユーザーのペースで新規ユーザーの獲得と、定期購入維持が必要な状況である。

本分科会では、これまでBtoB企業の支援を行ってきており、BtoC企業の支援は今回はじめてであるが、分科会メンバーのアドバイスを貰いながら、BtoCのマーケティング支援を行っていくこととなった。

(3)売上拡大チーム

本日のグループワークは、次の3つを実施しました。①本年度の活動である「売上拡大の成功事例から読み取れるノウハウ」をまとめた資料『売上拡大への道』の最終レビュー、②来年2月実施のテクヨコにて①のエッセンスを発表するセミナー講演資料のレビュー、③来年度の活動に向けた意見交換。③は来月の定例会でも継続して実施予定です。

(4)営業力強化チーム

本日は、これからの中小企業における会社全体の営業力強化に向けて、SNSも含めたデジタルツールの活用をどのように提案していけるかについて、チーム内で議論しました。見込客開拓から始まり、商談締結に至るまでの全営業プロセスを俯瞰したうえで、デジタルツール活用(オンライン営業)と営業マンによる営業活動の最適化を考えていくことにしました。

3.最後に

当研究会は、新入会員に対して積極的に発表や活動の機会を得てもらおうというスタンスで運営しています。また、研究会内の各チームもそれぞれのテーマに真剣に取り組んでおり、中小企業にとって必要な支援策を生み出そうという気概に溢れた仲間が集まっています。ご興味を持たれた方は、ぜひ一度体験見学会にご参加ください。

(以上)